「僕もやりたい」が始まる日。習い事のお金を、数字で考えてみた。
英会話教室の月謝を調べていた、ある夜のことでした。
横から長男がすかさず言いました。「サッカーもやりたい」
私の頭の中で、そろばんがパチパチと鳴り始めました。
子供の「やりたい」は、子供が生まれた瞬間から始まります。そして、年齢に関係なく、いつでも、何度でも起こります。
今日は、その「やりたい」を、感情ではなく——お金の数字で、正直に並べてみます。
全部読む時間がない人へ(先に結論だけ)
- 習い事1つの月謝は、ならすと 月8,000円くらい(スポーツ3,000〜10,000円/英会話6,000〜12,000円)※2026年6月時点
- 幼稚園は、降園後に園で習い事を選べるところが多い。園内のほうが外部より安め
- わが家が「やりたい」と言われたのは、長男・次男ともサッカーだけ。連鎖はいつも“まわり”から来る
- 月謝の数字だけでなく、「誰が、どんな姿勢で運営しているか」「出口(小学校以降)」「送迎が仕事と合うか」——そこまで見て決めたい
- 夫(アメリカ人)は月謝を見て「高い」。でも「アメリカは無料」は、ほぼ神話でした
- わが家の着地:将来の積み立て一辺倒をやめ、「今この子に効くこと」にも使う。まず英語の費用は出す、と夫婦で一致
「やりたい」は、まわりから来る
幼稚園くらいの集団生活が始まると、ある日突然「やりたい」が発動します。たいてい、自分発ではありません。誰かがやっているのを見て、「僕も(私も)」の連鎖が始まる。
わが家で実際に出たのは、長男も次男も、サッカーだけ。まわりを見ると、女の子はダンスをしている子が多くて、幼稚園のあとの英会話レッスンに通っている子も多い。
最近は、幼稚園の降園後(通常の保育時間が終わったあと)に、園の一室を借りて習い事ができるところが主流です。送迎いらず、しかも園内なので、外部の教室より月謝が安め。「気軽に始められる」入口が、すぐ隣にある時代です。
数字で見る、習い事の相場
では、いくらかかるのか。感情を抜いて、数字だけ並べます。
- スポーツ系(サッカーなど):月3,000〜10,000円。サッカーはむしろ安めの部類
- 英会話(グループ):月6,000〜12,000円+入会金1〜1.5万・教材費1〜3万
- ならすと:習い事1つ、だいたい月8,000円前後
- 1人あたりの月の総額:未就学児で平均約9,200円、小学生になると約18,500円(習い事が平均2つに増えるから)
数字にすると、急に現実になります。1つ8,000円は「ちょっと」でも、2人ぶん・2つずつ、になった瞬間、家計の景色が変わる。
(相場は地域・教室で差があります。※2026年6月時点。最新は各教室でご確認を)
わが家は、まだ何も始めていない
正直に書くと、わが家はまだ、何ひとつ始めていません。
サッカーの体験には行きました。でも、入会前に「支払い方法はどうなりますか」と質問したら、その返事が来ないまま、ある日突然「予定していたクラスを変更します」という連絡が来たんです。
人手が足りていないのかな——そう感じて、結局、入会を見送りました。
これは、親の勝手な判断だったかもしれません。それでも、私はこう思っています。サッカースクールなら、どこでもいいわけじゃない。この時期の子に、どんな大人が、どんな姿勢で関わってくれるのか。月謝の数字の前に、そこを見ていたい。(“運営する人を見る”話は、長くなるのでまた別の記事で)
月謝のあとに考える、「出口」と「送迎」
習い事を始める前から、私が勝手に考えてしまうのが、出口です。
幼稚園のうちは、園で完結する。でも、小学校に上がったら? どこまで通う必要があるのか。その先、どのくらい本気でやるのか。
そして、現実的にいちばん効くのが、送迎の時間。小学生の習い事は、平日の放課後16〜18時か、土日の午前が中心。これが、自分の仕事と噛み合うかどうか。続けられるかどうかは、才能より先に、親のスケジュールで決まってしまうことがあります。
夫の「高い」と、「アメリカは無料」神話
月謝の一覧を見た夫(アメリカ人)の第一声は、ひとことでした。
「高い」
そして、こう続けました。
「アメリカなら、サッカーなんてタダで習えるのに」
……本当に? 気になって、調べました。
結論:「アメリカは無料」は、ほぼ神話でした。
- 公園のレクリエーション・リーグ:年$100〜600(約1.5万〜9万円。安いが“無料”ではない)
- クラブ/トラベルチーム:年$1,500〜6,000(約23万〜90万円。遠征費は別)
- エリート(ECNL・MLS NEXT など):年$8,000〜15,000超(約120万〜225万円超)
(円換算は1ドル150円で計算。為替は変動します)
アメリカの子供サッカーは、むしろ “pay-to-play”(お金を払って参加する) で有名な世界。日本のスクールの月6,000〜8,000円(年7〜10万円)は、比べてみると、わりと良心的なんです。
たぶん夫の記憶にあるのは、近所の公園での草サッカー。組織だったサッカーの値段は、アメリカのほうがずっと高い。「海の向こうの芝生は、意外と高い」という話でした。
ちなみに夫は、そもそも「習い事にたくさんお金をかけること」に反対の人です。「そのお金があるなら、家族でどこかに出かけたい。一緒に過ごす時間に使いたい」。園の課外サッカーにも、最初から反対でした。
わが家の着地:「今、効くこと」に使う
ここで、前回の記事(5歳が「英語が喋れない」と泣いた夜)と、つながります。
私はずっと、子供の“遠い将来”のために積み立てることばかり考えていました。それも、大事。でも、あの泣いた夜のあと、思ったんです。「今この瞬間に、この子に効くこと」にも、お金を使っていい。順番を、取り戻したかった。
夫は「お金より、一緒の時間と経験」。私は「でも、英語だけは——あの涙を思えば、出してあげたい」。
二人の意見が、ちょうど一点で重なりました。
ある国際結婚の家庭が、「英語は、英会話教室に通わせて練習させてるよ」と教えてくれたとき——「うちも、英語のための習い事費用は出そう」と、夫婦で意見が一致したんです。
全部はやらせられない。でも、“今このタイミングで、この子にいちばん効く一つ”になら、そろばんを弾いてでも、お金を出す。
それが、今のわが家の答えです。
追伸:「児童手当(1人 月1万円)を習い事代にどう考えるか」と、「習い事は“誰が運営しているか”で選ぶ」話は、それぞれ別の記事で書きます。
※相場は2026年6月時点。地域・教室で差があります。最新は各教室・公式情報でご確認ください。
これは私たちの個人的な体験談です。子育てや教育の正解は、ご家庭ごとに違います。
参考