夫婦の財布はひとつ。ポケモンカードだけは自由。
結婚してすぐ、私たちは夫婦で無職になりました。
ロマンチックな新婚生活。
……ではなく、ハローワーク通いです。
この時点で、夫婦別財布も共有財布もありませんでした。
「財布を一緒にしないと、生きていけない」
それが、わが家の家計管理の始まりです。
アメリカ人夫と日本人妻。
お金の考え方も、育ってきた家計のルールも違う。
でも、わが家では最初から私が家計全体を管理して、夫はお小遣い制になりました。
最初は現金を封筒に入れて渡していました。
「パーンパカ、パーンパン」
私の中でだけ鳴っている、謎の授与式BGMつき。
夫のお小遣いは、給料の10%。
その封筒を渡すと、夫はちょっと嬉しそうでした。
その後、お小遣い管理をアプリとデビットカードに変えました。便利です。履歴も見える。現金も減る。
でも夫は、なぜか少し寂しそうでした。
どうやら、封筒には封筒のロマンがあったらしい。
全部読む時間がない人へ(先に結論だけ)
国際結婚の家計管理に、たぶん正解はありません。
大事なのは、同じ数字を見て、同じ方向を向くこと。
そして、相手の「普通」は、自分の「普通」ではないと知ること。
私は、自分を信用していません
ここで急に告白します。
私は、独身時代にお金でいろいろ失敗してきました。
ローンを組んで宝石を買ったことがあります。
ネットワークビジネスにもハマりました。売る方ではなく、買う方です。
つまり、自分がなかなか危ない人間だと分かっています。
一回失敗しないと分からないタイプ。
だからこそ、私は家計をデータ化したいのです。
自分の感覚を信用しすぎない。
危ない場所には近づかない。
買いすぎる仕組みを避ける。
たとえば、私はスーパーに行くと、買う予定のないものまで買ってしまいます。
特売品を買いに行ったはずなのに、なぜか会計がふくらむ。
一方、ネットスーパーなら、画面を見ながら必要なものだけ選べます。週に1回まとめ買い。単価は少し高いかもしれません。
でも、私の場合は、実店舗に行くより家計にやさしい。
変ですね。
分かっています。
さらに最近は、ネットスーパーの納品書データを集めて、AIに読ませて家計アドバイスをしてもらおうとしています。
はい。
変人です。
でも、自分のクセを分かったうえで、仕組みで守る。これが私には合っています。
わが家は共有財布です
今のわが家は、基本的に共有財布です。
固定費は夫。
食費と日用品は私。
夫のお小遣いは別アプリとデビットカードで管理。
ざっくり言うと、こんな分担です。
家賃、共益費、駐車場、ガソリン、光熱費、保育費は夫の担当。さらに毎月決まった生活費を私に渡してくれます。
私は、食費、日用品、車の保険、車検代、突然必要になった出費を担当しています。
子供の費用は、時期によって変わりました。
以前の保育費は、指定された銀行口座からの引き落としだったので、私の口座から払っていました。夫の銀行口座を増やしたくなかったからです。
今の幼稚園は、引き落とし口座を選べたので、夫の口座から支払っています。
投資は、それぞれ別名義で管理。子供たちの分も、それぞれ別に見ています。
貯金や金融資産の合計は、数ヶ月に一度、私が夫に発表します。
「今、わが家の金融資産はこのくらいです」
私がそう言うと、夫も負けじと発表してきます。
「このポケモンカード、値上がりしてる」
なるほど。
夫にとって、ポケモンカードは投資らしい。
素晴らしいですね。
口座とカードは、なるべく増やしたくない
家計管理で一番困るのは、銀行口座やカードが増えすぎることです。
どこから何が引き落とされているのか分からない。
家計簿アプリと連携できない。
全体像が見えない。
そうなると、家計簿が完成しません。
そして、漠然とした家計管理には、漠然とした不安がつきまといます。
特に国際結婚家庭では、銀行口座まわりが少し面倒に感じることがありました。わが家では、夫の在留資格の更新時期に、本人確認書類を出す場面が何度かありました。
だから、口座はなるべく少なく。
カードもなるべく少なく。
家計管理アプリで一覧できる形にする。
これが、今のわが家には合っています。
数字が見えると、不安が少し減ります。
そして、金額が見えると、大きな判断もしやすくなります。
たとえば、地方移住。
「なんとなく不安」ではなく、
「この家賃ならいける」
「この固定費なら厳しい」
「この貯金額なら引っ越し費用を出せる」
そうやって、少しずつ現実にできます。
夫のお小遣いは、夫の自由
一方で、夫のお小遣いには口を出しません。
今は、別アプリとデビットカードで管理しています。家計とは分けているので、何に使っているか細かく見ることはありません。
夫は、アメリカの友人にこう話していたそうです。
「お小遣いって自由に使っていいんだ。ポケモンカード買っても妻は怒らないんだぜ」
怒りません。
家計を圧迫しない範囲なら、それは夫の自由です。
たぶん、ここは大事です。
家計管理を共有しているからといって、全部を監視する必要はない。
共有財布でも、個人の小さな自由は残したい。
私は金融資産の合計を発表する。
夫はポケモンカードの値上がりを発表する。
だいぶ種類は違います。
でも、夫婦は一緒の方向を向いています。
家計管理にとって、それが一番大切なのかもしれません。
地方移住で、家計はこう変わりました
大阪から地方へ移住して、家計はかなり変わりました。
ただし、「地方だから全部安い」というわけではありません。
家賃は上がりました。
夫の給料は下がりました。
これは、正直かなり痛いです。
一方で、水道代は毎月6,000円くらい下がりました。以前が高すぎたのかもしれません。
幼稚園の固定費も下がりました。給食費などは、地域や園によってかなり違うのだと実感しました。
そして意外だったのは、車に乗る回数が減ったことです。
田舎に引っ越したのに。
わが家が移住した場所は、公共交通機関が思ったより整っていました。ネットスーパーやオンラインショップも使えるので、買い物のために車で出かける回数も減りました。
ユニクロのオンラインショップで、セールの時に家族分をまとめ買い。
ファッションにこだわりを持つという生き方は、いったん手放しました。
夫、子供たち、すみません。
車を使うのは、週末に大きな公園へ連れて行くときくらいです。
地方移住は、安くなるところもある。
高くなるところもある。
そして、行ってみないと分からないこともあります。
だからこそ、家計を見える化しておいてよかったと思っています。
まだ答えが出ていないこと
今のわが家のテーマは、夫の給料が下がったあとの家計バランスです。
固定費をどう見るか。
投資をどのくらい続けるか。
子供費をどう準備するか。
急な出費にどう備えるか。
まだきれいな答えは出ていません。
でも、それでいいと思っています。
子供が「ここ行きたい」と言ったときに、連れて行ってあげられるくらいの余裕。
それだけ。
国際結婚している人へ
国際結婚の家計管理は、思ったより「文化の違い」が出ます。
お小遣い制。
共有財布。
クレジットカード。
現金。
貯金。
投資。
子供費。
何が普通かは、育った国や家庭によって全然違います。
相手が変なのではありません。
育ってきたルールが違うだけです。
だから、最初から完璧な形を目指さなくていいと思います。
まずは、同じ表を見る。
同じ数字を見る。
同じ方向を向いているか確認する。
わが家も、まだ途中です。
夫のポケモンカードの値上がり発表を聞きながら、私は今日も家計管理アプリを開いています。
これは私たちの体験談であり、金融アドバイスではありません。